薬漬け医療が常態化しているために、多くの人は病気は医薬が治してくれものと思い込んでおります。

ところが医薬は本来主に救急状態等で取り合えず症状を緩和せざるを得ない時には比類なき効果を発揮しますが、慢性疾患を根本的に治すことは出来ません。

一方、的確な食生活の改善は医薬で改善の見られない慢性疾患に対し、予想外の改善が得られることが珍しくありません。

 

食生活の改善はそうした健康面での効果だけでなく、これに真剣に取り組む姿勢を続けると運命全体の改善に通じる可能性があります。

健康に害を及ぼす食生活の出発点は、何を食べるかを決定するに際し、人間以外の動物は体の要求に従って決めるのに、人間だけは心の要求に従って決めるということです。

食生活で健康を取り戻すポイントは体の要求するものを食べ、体が嫌がっているものを食べないことです。

ところが食べ物に対する心の好みは非常に強く、それを超えて体の要求に従うというとは、禁酒禁煙同様並大抵のことではありません。

従ってもし食べ物に対する心の好みに左右されず、体の要求に従って食べ物を決定することが身に付いた時は、食べ物に関してだけでなく生活全般に渡って我儘な心の要求に惑わされずに事を成すというスタンスの芽が出て来たと言えます。

物事を判断する時に心ではなく体の要求を読むことは開閉感覚が働く様になっていれば容易ですが、開閉感覚を使わなくても、心を静めて自我を超えた立場で物事の流れを冷静に読むことが出来れば、本来成すべきことが見えて来ます。。

この状態が物事が滞らず、そして収まるべき所に収まる宇宙のサイクルに乗るための基本的な要件です。

 

 

食生活の改善に関する詳細は膨大になり過ぎてここでは記述できませんが、基本的な項目を挙げ、それぞれについてこれだけは押さえておきたいポイントを述べて行きたいと思います。

今迄その様な事に留意して来なかった方には項目が多過ぎてどれから手を付けて良いか分からず、結局何もせずに従来通りになってしまうことが懸念されます。

その様な方でも実際に一つでも改善効果を体験することが全面的な生活改善に取り掛かる糸口になると思います。

実行すれば速やかにはっきりとした効果が期待出来る項目は太字になっておりますので、まずはそれらの中から一つでも実行されることをお勧めします。

 

[体の中に取り入れないことによって大幅に回復力向上を期待できるもの]

体に良い物を取り入れることは大切ですが、その以前に今迄取り入れていた体の負担になるものを取り入れない様にすることで大幅な回復力向上を期待できます。

 

タバコ

言うまでも無くタバコの煙は大量の発がん物質を含んでおり、これを吸っている限り他にいくら健康法を極めても補うことは難しくなります。→参照

 

医薬

冒頭にも述べました通り、医薬は本来主に救急状態等で取り合えず症状を緩和せざる必要がある様な時に有効なものであって、慢性疾患を根本的に治すことは出来ません。

医薬を服用すれば解毒のために肝臓に負担を掛け、人間の回復力を低下せしめ、寿命を縮めます。

詳しくは現役ドクターの書いた下記の書をご覧下さい。

薬をやめれば病気は治る 岡本裕

風邪をひいた時は風邪薬ではなくポケットKAIESを前胸上部に当てると自分の免疫力によって回復させることが可能です。

 

飲酒

多くの人が65~70歳頃に体が酒類を一切望まなくなります。

私は6~7年前にこのことに気が付いたのですが、2018年の半ばに世界的権威のある医学雑誌『Lancet』(ランセット)に、「195の国と地域を対象に飲酒のリスクを検証した結果、健康への悪影響を最小化するなら飲酒量はゼロがいい」という内容の論文が発表されました。

多くの人はそれに気が付かずに飲酒を続けて寿命を削ります。

これは平均寿命の男女差の大きな原因になっていると思われます。

寿命を全うしたいのであれば、高齢になったら飲酒を一切やめることです。

→参照

 

高齢でなくても毎日の様に習慣的に飲酒するのをやめることのメリットを以下に列挙します。

・肝臓への負担が大幅に軽減し、全身へ回復力が巡る様になり、肩こり・腰痛等の諸症状が緩和する。

・それまで飲酒していた分食べ物を摂取出来るので、栄養が十分に摂れる様になる。

・飲酒に費やしていた経済的・時間的負担が軽減する。

 

甘い菓子類

甘い菓子類は大量の白砂糖を含んでおります。

白砂糖は栄養バランスの悪い不完全食品のため、食べても食べても満足感が得られず、中毒状態になります。

それを継続的に食べていると体はカルシウム不足に陥って骨や歯がもろくなり、また自らの感情をコントロールするのがむずかしくなり、ノイローゼとかヒステリーといった興奮性異常を招きます。→参照

 

※酒や甘い物に中毒状態になっている場合は、摂取の量を減らすのではなく、ゼロにすることによって大幅な回復力の向上を得られます。

またやめることよりも量を減らすことの方が難しいのが中毒の特長です。

やめることに抵抗感が生じる場合は、抵抗しているのは自分の体ではなく体を犠牲にしても悪いものに執着する心であることを思い起こし、その心の要求に従うことが寿命を削るほどの価値があるものなのかを冷静に考えることです。

 

 

[真の健康を築き上げるための食生活の基本]

(1) 楽しく食べることは大切であるが、生命を維持し活動に必要なエネルギーを得るという食生活本来の意義を犠牲にすべきではない。

(2) 極力科学的な食品添加物や農薬を使用していないものを選ぶ。

・市販されてる食品に含まれている食品添加物や農薬の量は、厚生労働省が動物実験等を通して設定した基準以下ですので、食べたからと言ってすぐに病気になったり死んだりはしません。

食品含まれている食品添加物や農薬の量は気にするまでもない様な微量です。

しかしながら店頭に並んだ無添加食品とそれ以外の食品を開閉感覚的に比較すると、体ははっきりと無添加食品を好んでいます。

厚生労働省の基準は一つの食品が多種類の食品添加物や農薬を含んでいる場合を想定したものではないので、複合した場合は有害性が増すことが考えられます。

また実験結果で大丈夫な食品添加物や農薬の量であっても、それらを全く含まない場合との比較はされておらず、体に対する影響をすべて考慮しているとは言えません。

(3) 極力精製していないものを選ぶ。

・白砂糖を未精白糖に切り換える。

未精白糖にはビタミンB1やカルシウム等の不足しがちな微量栄養素が含まれています。

・精製塩をあら塩に切り換える。

精製塩と言うと塩から不純物を取り除いた高級品の様ですが、取り除かれているのはにがりに代表される貴重なミネラル分です。

ガンを発病した場合はあら塩であっても控えめにして下さい。

白米を玄米に切り替える。

この項目はここでは数ある改善項目の一つとして挙げられておりますが、玄米食は食生活改善項目の中で最重要項目です。食事で栄養バランスのことを考えなければならなくしている最大の要因は、玄米から貴重な栄養素を取り除いた白米を主食としていることによるとも言えます。

玄米にはビタミンやミネラル、繊維分をはじめとする貴重な栄養素がバランスよく含まれており、白米を主食としてそれらを取り除いた栄養素を副食で補うことは出来ません。

白米を玄米に切り替えることは食生活改善の基本で、その効果は切り替えるとすぐに体感として分かります。→参照

ただし玄米は発芽抑制因子を解毒してから食べることが肝要です。

解毒法は発芽する玄米発芽しない玄米とで違います。

 

市販の発芽玄米は発芽抑制因子の毒性が強くなっています。

胚芽米は残っている胚芽の割合が30パーセントから80パーセントくらいまであり、栄養価はその割有為次第ですが玄米よりは劣り白米よりはマシです。

また白米に近い食感のため白米慣れした人には取り入れ易いでしょう。

 

(4) 毎食栄養バランスを取れれば理想だが、最低1日単位では栄養のバランスを取る。

(5) 副食のバランスの目安は概ね下記の通りである。ただし個人差がある。

     幼児~成長期 成人

動物性蛋白: 1     1   基礎疾患のある人や中高年者は肉・卵を避け魚貝類を中心に)

植物性蛋白: 1     1

野菜海草類: 1     3    洋風の夏野菜中心のサラダではなく、緑黄色野菜や海草を中心に

※個人差はありますが、肉食中心の食事ですと日本人は健康を長期間維持するのが難しくなります。→参照

(6) よく噛んで食べる。

・口腔は食べ物を通過させる場所ではなく消化器官の一つである。

よく咀嚼すると消化酵素アミラーゼを含む唾液の分泌を促し、胃腸での消化吸収を促します。

(7) 食べ過ぎたり、空腹でないのに食事したりしない。また、無理なダイエットをしない。

(8) 間食は控えめに。(基礎疾患のある人は洋菓子や油で揚げたものを避ける)

(9) 就寝前2時間以内の飲食は控える。

(10) 下記のものを多量・頻回に摂取しない。

・過熱・過冷のもの

・冷凍食品

・香辛料

・清涼飲料水

・缶詰

・インスタント食品

(11) アレルギー疾患の人は卵、チーズ、白砂糖を避ける。

(12) 卵の卵黄にはコレステロールが食品中最高に含まれるので、動脈硬化に注意すべき中高年者には合わない食べ物と言え.る。

・中年以降の人は卵を完全食と勘違いして常食しないこと。→参照

(13) 栄養は極力食事から摂る様に心掛ける。

・健康食品は非常に有効な場合があるが、人によって合う合わない場合があり、またずっと摂り続けていると体の負担になって来る場合が多い。→参照

・健康食品が合うか合わないか、合う場合の適量の判断は開閉感覚またはオーリングテストによって正確に分かる。

他人に効いたからと自分に効くかどうかは全く分からない。

多くの場合、合っていでも一日おきの摂取にするのが無難。

(14) 電子レンジを頻繁に使用しない。

(15) 水道水は浄水器によって塩素を除去する。

(16) 極力石油系合成洗剤を使用しない。